ハロー・ワールドの事業立ち上げから1年になろうとしています。
そして三期目となった研修生たちの各社への配属が確定・発表となりました。
三期生3人は全行程を修了し、インターンとしてそれぞれ CAD CENTER、Fivestar Interactive、EXECTIONへ行くことになりました。
三期はこれまでで最小となる3人のクラスでスタートしました。
新たに武田講師を迎えての新体制のもと、これまでの振返りを踏まえてのカリキュラム調整などの試みも行いつつ、実りのある期となったように思います。
締めくくりは、最終課題「Webサービス(システム)作成」です。
実は、自分たちで「何を作るか」という部分から考えていた過去二期とは異なり「指定したサービスを作る」という実際の仕事にかなり近い課題に取組んでもらいました。
その課題とは…
「子供服通販サイトを作る」というものです。
企画立案や要件定義、仕様策定などは面白みもありますし、楽しい部分も多いのですが、このフェーズに時間を取られすぎる、という難点もありました。
その結果、製造工程と呼ばれるプログラミングの時間が減少し、トータルの期間に対して見劣りするほど機能を絞らないといけなかったり、実は発表の際にいかにも動いているように見せかけた機能があったりなど、いくつかの問題点がありました。
また、企画立案・要件定義・仕様策定あたりのフェーズが、実際に配属早々の新人たちにまかされる業務ではないというのも問題の一つでした。
多くの場合、仕事としてシステムを開発するということは、サービス企画やお客様のオーダーありきになります。となると、こんなことができるシステムとかこういうサービスが欲しいから作成してください、というオーダーが必ずあります。
もう企画立案がなされて、プロジェクトが動き始めている状態です。
加えてサービスの要件定義なども、先輩のベテランエンジニアたちによってすでに終わっている可能性が大きいでしょう。
ということで、今回「要件ありきのシステムを設計・開発する」という最終課題に変更としました。
課題全体の工程は少なくなったものの、設計や機能実装という作り込み部分の比重は、かなり大きくなりました。
毎日の大半をこの「作り込み」に費やしていくうちに、研修生たちは、なんだか日に日に元気がなくなり、疲弊した様子が目に見えてくるように。
みんな大丈夫かなぁ、心配だなぁと思い始めていた時、ノー残業デーの水曜日にも定時終了後の施設利用申請が出されました。
なんと、ハロー・ワールド始まって以来、初めてのことです。
ギリギリの期限の中、この最終課題をどうしても終わらせてやる、しっかり作りきるぞという根性を垣間見た気がします。
ある程度内容が指定された課題とは言え、設計フェーズから取り組んでいるため、そこにはやはり「研修生たちの色」があります。
おそらく使いやすさや見栄えと言った点以外に、表に見えない内部の処理などにも彼らの考えが表現されているでしょう。
もちろん最終課題なので正式に発表会も開催しました。
全員メガネをかけている「チーム メガネ」での発表です。
そしてそして、終了後は全員で打ち上げです!おつかれさま!
三期は、カリキュラム的な変化は小さかったのですが、実施する内容は大きく変えた部分がありました。
- スピーチの手法と実施回数
- 授業の方法
- 課題の内容や難易度
根底には、研修生たちが『実務に沿った能力を拡充できるように』と『認識のずれができるだけ減るように』という思いがあります。
実務に沿った能力とは、実際に動くプログラムを書く力であったり、設計と呼ばれるような能力です。これをどういった水準まで引き上げるかという課題のもと、スピーチ上達にかけるコストと引き換えにしたり、自由な発想でシステムの制作を行う部分を削ったりと工夫をしました。
認識のずれを減らすこと ー これは、研修終了後に卒業生から「入社前に思っていたのと違う」という意見があったことが発端となっています。
何がどう違うか、というのは個々の受け取り方によって異なりますが、もやもやした気持ちを抱えてしまったことは事実です。
実務に入ったあと、たとえばシステムなどを自由に考えて制作できるようになるには、最低でも配属後数年の経験が必要です。これは数ヶ月の研修を受けただけでできるようになるものではありません。
そこで、前述した企画立案や要件定義のような、数年以上のキャリアを積んだエンジニアが担当するような内容の課題は研修から減らしました。
かわりにもっともっとエンジニアとしての基礎力をつける方向に舵を切りました。
またスピーチの品質基準も変えました。
これも、今まで実施してきたような高い基準を求められるのは数年後になると判断し、多少やり方を変更しました。
どれも、ほんの少し『基準や考え方を変えた』だけで、研修の内容が大きく変わったわけではありません。自由に考える課題がゼロになったわけではありませんし、スピーチもやります。
そして今後は『研修とその後のキャリアパスをできる限り明確にし、将来を描きやすくなる』よう、さらに変更を試みていきます。運営側も常にチャレンジです!
~~~
今回は後記として、研修をどう変えているのか、なぜ変えたのかについて触れてみました。
我々も『何を教えることが正解か、どう教えるのが正解か』はわかっていません。
しかしわからない答えをただ追い求めるのではなく、この環境においてのニーズや、研修生の特性など、様々な要因による最適な答えを探し続けることが使命だと信じ、研修生により良い研修を提供できるように努めていきます。
さて。
一通りの研修を終えたとは言え、三期生達はまだまだひよっこです。これからエンジニアとして過ごしていく中で、多くの困難に見舞われたり、幾度となく高い壁にぶつかることもあるでしょう。しかしどんなに大変なことでも、解決する手立てはきっとあります。その都度なんとかして乗り越えていくことで、もっともっと成長し、楽しくて充実したエンジニアライフを送っていって欲しいと思います。
ハロー・ワールド一同、心から応援しています。
そしてハロー・ワールドは第四期目の研修タームに突入します!!
四期生からの新しい取り組みとしては「全員参加の入社式」を行います。
これまでは新しく入社する方々と取締役や運営スタッフのみで入社式を行っていましたが、次回からは卒業生も全員集めての実施です。
少しずつとはいえ卒業生が増えてきたタイミングであり、同窓会やハロー・ワールド内のコミュニケーション活性化と言った施策提案がまずはこのような形で実施される運びとなりました。
新しく入社する方々にとっては、座学研修を終えて配属先で頑張っている先輩たちと会って話をする良い機会となって欲しいなーと思っています。
入社式の様子については、またブログでご紹介します!
このほか、これまでの振返りをもとにしてカリキュラムや、いろいろな制度についても少しずつ改良が加えられる予定です。
私も、武田講師と共に、次の四期生達としっかり向き合って日々研鑽を積んでいくぞ、という意気込みで臨みます。